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白川疎水沿いの桜(伊織橋付近)
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疎水沿いの桜(Codamacafe付近)。土手には水仙が一杯咲いていました。
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銀月アパートメントの枝垂れ桜
◎わが庭の桜日和の真昼なれ贈りこしこれのつやつや林檎 ──岡本かの子


◎桜こそは、春の花のうちで表現の最もすぐれたものの一つであります。しとしとと降り暮らす春の雨の冷たさに、やや紅みを帯びて悲しさうにうなだれた莟といふ莟が、一夜のうちに咲き揃つて、雨あがりの金粉をふり撒いたやうな朝の日光のなかで、明るくほがらかに笑つてゐる花の姿は、多くの植物に見るやうな、莟から花への発展といふよりも、むしろすばらしい跳躍であります。感激といふよりも、驚異であります。第二楽章なしに直に第三楽章への躍進であり、表現と高興との中心への侵入であります。蘇へる生命の歓びに、やつと新芽を吹いたばかりの草も、木も、饒舌家(おしやべり)の小鳥も、沈黙家(むつつりや)の獣も、さすらひ人の蝸牛も、地下労働者のもぐらもちも、みんな魔術にでもかかつたやうに、いい気持になつて夢を見てゐるなかに、この桜の花のみは、ながい三春の歓楽を僅二日三日の盃に盛つて、そこに白熱した生命の燃焼と豪奢の高興とを味ひつくさうとするのであります。
                 ──薄田泣菫「桜の花」より


今年は、桜の開花が例年より早いですね。
疎水沿いや川端通り沿いの桜は、まだまだ三分咲きといったところですが、銀月アパートメントの枝垂桜はすでに七分咲き。この樹の下を通る人たちは、必ずといっていいほど立ち止まって桜を見上げ、「今年は早いですね」とか「来週あたりが見頃でしょうか」などと声をかけあっているのも、毎年の春の光景。
昨日は日曜日とあって、この建物の前で記念写真を撮る人、立ち止まって見上げている人、桜を撮影する人たちが一日中引きも切らず、でしたが、角を曲がり、このアパートメントの建物と枝垂桜を目にした瞬間の、あの異次元の世界にトリップしたような不思議な感覚。桜の花びらの鮮やかさと古い建物の白い壁とのコントラスト・・・。何度見ても、何年付き合っても、魔法にかかったような気持ちになります。

ところで、3月31日の午後一時くらいから夕暮れまで、「銀月お部屋マーケット」を開きます。二年ぶりの開催です。古本、紙もの雑貨、木箱などを用意します。
場所は、銀月アパートメント南棟西南角の噴出し窓の部屋です。入り口の扉に『Atelier.Sumire.Gingetsu』の陶板が貼ってありますので、それを目印にお越し下さい。

☆4月7日(日)も引き続き、同じ時間で開催予定です。

☆住民の方のご迷惑にならないように、静かにお越し下さい。

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部屋から見た枝垂桜①
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部屋から見た枝垂桜②